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 先端錯体工学研究会は、1992(平成4)年4月に日本化学会の研究会として発足した基礎錯体工学研究会を前身としています。 2009(平成21)年4月から先端錯体工学研究会となり,発足以来30年を超える歴史を刻んできました。この間、日本には錯体工学分野での Societyはなかったため、まず研究会としての体裁を整えることからはじめ、さらにそれを確実にする努力を重ねて、現在の研究会に発展してきました。 今後は錯体工学をさらに発展させるために、研究会の趣意に沿う活動を活発にしたいと考えています。先端錯体工学研究会は錯体化学を基盤としていますが、 そこに留まることなく、金属イオンを含む高次の複合系を設計し、生理活性金属錯体や金属タンパク質のかかわるバイオシステム、センサー、光エネルギー変換システム、 機能性錯体を用いる光学活性物質や高分子、セラミックスその他有用物質の合成システムの設計と構築を目指しています。このため、本研究会を支える会員は、 化学だけでなく生物学、物理学、工学や薬学などを専門とする多様な分野の研究者や技術者です。本研究会の活動分野は、前身の研究会から引き継ぐ英文名が示すように、 錯体工学がかかわる錯体化学の基礎研究はもとより、広汎な応用研究にいたる先端的な分野を網羅しています。会員は多様な分野で活躍していますが、 金属錯体という共通の概念をもっており、異なる分野での成果や考え方を自分の研究に生かせるメリットがあり、シンポジウムなどでの討論は非常に活発に行われています。



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